2009年4月2日木曜日

慢性的野菜不足


慢性的に野菜が不足しているので、なるべく朝ごはんの代わりに小岩井の『しっかり摂れる 濃い野菜』という野菜ジュースを飲んでいるのですが、体調によって味が全然違うんですよ。
野菜100%で380gの野菜が摂取できるそうなのですが、野菜100%の中でも濃いぶん味がキツいんですよね。
日によっておいしくてゴクゴク飲める日もあれば、全然喉を通らない日もあって。
野菜が不足していたり疲れている時はおいしく感じるもんなのでしょうか?
逆?どっちなんだ?ん??
ちなみに、今日はおいしい日です。


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遠藤周作の『女の一生〈1部〉キクの場合』を読み終わりました。
今回はかなり時間をかけてじっくりと読みましたが、またしても素晴らしい作品でした。
長崎が物語りの舞台なため、方言が並び始めは読みにくかったのですが、その言葉にも次第に慣れていきます。

ちょっとネタバレですが、中身と感想を。
幕末から明治へと時代が変わり行く中、貧しい農民の中に隠れ切支丹が居ることから話が始まります。
中盤以降はかなり壮絶で、長期にわたり酷い拷問を受けながらもキリスト教の信仰を棄てない農民の模写は胸を痛めます。

それよりも胸を痛めるのは、切支丹の中に清吉という一人の若者がいて、この彼を愛してしまったキク。
キクは清吉が苦しめられる原因となっているキリスト教に反感を抱きながらも、少しでも島流しに遭ってしまった彼の情報が欲しくて教会で働き始めます。
一向に清吉が救われない事にキクは聖母マリアを憎み、次第に本人が無意識の中でマリアに祈りを捧げるようになります。
愛する者を救うために身を粉にし、操を棄てる事にも耐え続けた献身的な愛情。
しかし、彼女は愛する者を裏切った気持ちに自分を責め続けます。
彼女の最後は涙なくして読めませんでした。
農民達の信仰は、愛した男の為に誠心誠意尽くす女の愛情に似ているというような言葉が出てきましたが、まさにそれを拷問を受け続けながらも耐える信者と、嫌な男に犯され続けながらも耐えるキクによって上手く表現されていると思います。
後半からの展開は壮絶です。
純粋で無垢な命をかけた愛、女の一生というタイトルが読み終わった後にしっくりときました。


続けて『2部のサチ子の場合』に移りたいと思います。

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